高森太郎の日記。

高森太郎の日記です。

国会議員が、国政の場で発言するということ。

 参議院議員柏村武昭氏が、「人質の中には自衛隊イラク派遣に公然と反対していた人もいるらしい。仮にそうなら、そんな反政府、反日的分子のために血税を用いるのは強烈な不快感を持たざるを得ない」などと発言したらしい。政治ネタはやめたいのだが、どうしても我慢できないのでちょっとだけ。

 貴様、本当に国会議員か? 日本の立法府の一員であるという自覚があるのか?少なくとも、議員として、もう一度民主主義とはなにか、考えていただきたい。国会議員が、国政の場で、国会議員という資格の上で、そのようなことをよくいえるな、と思う。

 日本は言うまでもなく民主主義の国である。そして、国というのは、国のためにあるのではないはずだ。国民のためにあるはずだ。だから、本人の主義主張がなんであろうと、日本国民である限りは、国が国民を守るのは当たり前、いや、義務である。もし、それを否定したら、ただの独裁国家、いや、それはすでに国家では無いかもしれない。ただの、一部の人々のために利益を吸い上げ続ける組織でしかなくなる。


 そして、その原則をしっかり思い、それをつらぬいて日本国民を守り通した政府の人々は、すごい人々というか、英雄と言ってもいいかもしれない人も居るかもしれない。そして、お金もたくさんかかっただろう。そして、この発言は、その人々を否定することであろう、と思う。「反政府、反日的分子のために血税を用いるのは強烈な不快感」ってことは、はじめからやるなということか?


 言論の自由、思想の自由が守られている国であったほしいと考える。もとりん、プライバシーとかの兼ね合いがあるが、今回はんなことは関係ない。どっかの微妙にずれたコメンテーターじゃないんだから、何を言ってんだか。理解に苦しむ。



 吉岡平著、「二等陸士物語」に、主人公たちが、自衛隊を軍隊だと否定し続ける人々を前にして、あなた方がそうやって自衛隊批判をできる場を作るために、安心して批判できるようにするために自分たちは戦っている。と語るシーンがある。それを、ちょっぴり思い出したり。
 別に自衛隊論、イラクがどうのこうのじゃなくって、こうして、自分の役割を果たし、自分を批判する人々をも守る人。こういう人こそ、尊敬すべき人ではないか、などと考える。日本の国会議員も、こうであってほしい。少なくとも、「反政府的だから」などという理由では絶対に無いように。