高森太郎の日記。

高森太郎の日記です。

封仙娘娘追宝録(1) 天を騒がす落とし物

 封仙娘娘追宝録(1) 天を騒がす落とし物
 著/ろくごまるに イラスト/ひさいちよしき
 発行/富士見書房 富士見ファンタジア文庫
 (ISBN:4829126418)(高森太郎書店では『最近読んだ本』のコーナーに。)

 はてなダイアリーで書き始めて、その存在を知り、出会ったシリーズ「封仙娘娘追宝録*1」シリーズ、読書開始!

 15歳と言う幼さで新たに仙人になり、師匠から仙術の奥義を教わっていた和穂は、その最中の微妙な狂いから、この世のどの炎より熱い炎、「真炎」をもらしてしまう。 そして、それにより、それぞれ欠陥、そして、その力の危険さゆえに封印されていた仙の使う神秘の道具「宝貝」の入ったつづらを破壊し、その封印をといてしまう。それらは、人間界に降り注ぐ。七二六個の道具は、いずれ人間の世界を滅ぼすといわれた。 責任を感じた和穂は、仙の力を封じ、人間界に下り、ちょっと口が悪い、そして封印をとかれながらも唯一逃げなかった宝貝、殷雷とともに、それらの道具の回収のための長い旅にでる……

 中華風、というか東洋的世界観のファンタジー。一人の責任感が強くて、けなげな少女が、自分の責任感から壮大な旅に出る物語。……と、書くとちょっと重め?とか思うかもしれませんが、そうじゃない。 ろくごまるに氏の本を読むのは初めてなんだけど、なんかすっごく独特で、しっかり描写されているのに、それが的確で、軽い。確実に書き方に個性があるのに、それでいて読みやすい。

 そして、なんといっても……和穂のけなげさですよ。いい子です。和穂は。そして、彼女は、自分の頭脳をつかって、知恵で戦いを挑んでいく。そして、出てくる宝貝たちも、それぞれ、意志を持っているのです。そして……。

 評価は10中7.5。五巻まで入手済みなので、これから読書予定! どくとくのあとがきもいいかも。

 あと、さくさくっと読める、富士見ファンタジア文庫の真髄、と言う感想を受けたかも。富士見ファンタジア文庫の本を読むのは久しぶり、……もしかしたらリウイの最新刊以来くらいなんですが、やっぱりいいなぁ、って思います。

*1:ふうせんにゃんにゃんついほうろく、と読む