高森太郎の日記。

高森太郎の日記です。

角川ホールディングスがメディアリーブス買収へ。

 【FABTASY BookMark】さま経由新文化より。
 角川グループ(角川書店メディアワークスなど)の持ち株会社(よーするに親玉)の「角川ホールディングス」が、月刊ASCII、週間アスキー、コンピュータ系の専門書籍などを発行をしている株式会社アスキー、雑誌ファミ通ファミ通文庫などを発行している株式会社エンターブレインなどの旧アスキー系の持ち株会社メディアリーブス」を公開株買付による買収を行うそうである。asahi.comの速報によると、今メディアリーブスの株の93%をを持っている投資会社、ユニゾン・キャピタルも、それに応じるそうで、すでに成立している。

 当然、親会社のユニゾン・キャピタルを買収すると、その傘下、アスキー、エンターブレインともに、角川グループの傘下になることに。

 よーするに、「ファミ通」と「電撃」が従姉妹に、「ファミ通文庫」が「角川スニーカー文庫」や「富士見ファンタジア文庫」の妹になるぞ、という話である。*1

 うーん。なんか最近、映画会社を徳間書店から買ったり、角川書店グループはどんどんでかくなっている感じ。それに、アスキーは今までの角川書店になかったジャンルの書籍ばかりだからともかく、エンターブレインなど、思いっきりメディアワークスと競合しているなぁ。
 さらに言ってしまえば、角川系のライトノベルレーベルに、ファミ通文庫が仲間入りすることになる。こちらはかぶっているようで相でない感じなので、あまり変わらないと思うけど……どんどん角川書店はエンターテイメント系の出版社の中で巨人になっていくな。

 なんとなく、両出版社に愛読雑誌&愛読書を持つ自分としては、どうしたもんやら。という感じ。まぁ、しばらくは何も変わらないだろうけれど、いつかは大きく変わるかも、というのがなんとなく予見できたり。

 というわけで、しばらくはこのままだろうけれど、(つまり、グループ内で戦わせておき、急激な変更はしない)いずれはこうなるだろうという無責任な予想を書いてみる。

  • ゲーム系はエンターブレインが今までよりさらに広範囲に、電撃は、さらにマニアック(ニッチ)な方向へ。
  • 漫画は、ほぼエンターブレインは尻すぼみ。角川に雑誌ごと統合?(だが、差別化の方向も無くは無い)
  • ファミ通文庫は、ゲーム原作つきなどに特化していく方向になる。が、電撃と角川など、作家のレーベルでの囲い込みが激しいので、実際はそれほど動かないかも。もしくは、食われて消える可能性も……。(これが一番怖い)
  • アスキーのコンピュータ系の専門書籍は換わらず。ただ、アスキーが出していたような海外翻訳小説は、たぶんやら無くなり、角川本体へ?

 どれも、特化して事業部的は編成になると思われる。最近は「松下電気産業」と「松下電工」の競合防止の統合などの例もあり、不採算がでるとかぶっていたところが統合される可能性もある。
 まぁ、BLOODLINKがちゃんと続きが出て、あんまり代わりが無ければいいんだけど。メディアワークスも角川に戻ったとき、雑誌のほうはそのころすでに買っていなかったのでアレだが、電撃文庫のほうには大きな路線変更は無かったもんなぁ。

*1:どっちかって言うと従兄弟、弟、という気もするが、まぁ、ともかく。