高森太郎の日記。

高森太郎の日記です。

機動警察パトレイバー 劇場版第一作、第二作を見る。

 オンラインDVDレンタルにてかりた二枚。機動警察パトレイバーの劇場版第一作、第二作を続けてみました。PATLABOR the move というわけであります。
 監督は「甲殻機動隊」の押井守監督。であります。

 いろいろ評価とかはあるでしょうが、自分としてはこれは題材を「治安組織とテロ」であると考える二作であります。言ってしまえば……かなりリアル。いまから戦争はおそらくおこらない。おこるとすればテロである。これは9.11以降より明白になったが、実際にはそれは湾岸よりこっち、もっといえば太平洋戦争終結後、国連が一つの組織として一定の安定をみてから、そして戦争にはお金がかかり、そしてそれをペイする手段は無いということから、それはわかっているのだけれど……しかし……。

 第一作は、コンピュータ犯罪と機械制御。レイバーの制御ソフトに組み込まれたソフトウエアに、作為的にしこまれたプログラムによる事件の話。題材としては普通? いや、とんでもない。この作品は1989年に公開されている映画である。このとき、コンピュータは一部のものでしかなく、一部に「電算室」なるものに鎮座しているものだった時代である。
 ともかく、時代はどうでもいいとしても……とりあえず考えるのがそのリアルさである。プログラムが伝染性ではないものであり、そして常時稼動でソフトウエアリセット……そしてトリガー。
 そして映像もすごい。今のデジタル画像にはほぼない、くっきりと浮かび上がる輪郭線とほどよく書き込まれた線。てかデジタル処理もちょっとは行われているんだろうけれど、それどころではないリアルさがある。アニメーションの限界に挑戦し、これぞ劇場版!と言う感じである。なんというかすごく説得力のある絵だったのだ。


 次に第二作を見る。これは……こっちのほうがシャレにならないくらいでります。舞台は2000年東京。一つのテロが引き金になりいっきに緊張化する場面で、一人一人は一つの役目をはたしているに過ぎないんだけれど、それを一つのストーリーに従うことで、全く大きな混乱におちいるというか……。
 OVAパトレイバーの一番最後の感に出ていたストーリーもそうなのだが……、その間におこなわれる厳戒態勢がひかれた東京の描写が非常にリアルである。というかあるシーンで、年に展開された陸上自衛隊の戦車に、幼稚園児が手を振るシーンがある。そこで振られた自衛官はそちらをむいて、その園児達に答えるのだが……そのとき、視覚による照準をつけたままの自衛官の視覚に反応してとなりにある機関砲が連動して動き、自衛官の視界、つまり、園児達にむけられて動いているのである……。

 自衛隊が東京に展開する。しかしそこには自衛官を含め、緊張感がない。そこに……。

 実際にはああいうことにはならないことを祈りますが、そのとき、地方在住の自分は、報道特別番組を見ながら、こうして日記をかいているのかな、とか想像するにいたり、なんというかいろいろと結びつけてかんがえると……非常に怖い映画であります。

 エンターテイメントとしても非常に優秀だけれど……そうだなぁ、これはアニメならでわでしょう。実写で日本の都心を閉鎖して大量の戦車を用意して撮影するわけには行かないし、第一レイバーを用意できない。そしてその圧倒的なリアリティがやっぱり、日本のアニメーションはすさまじいと感じましたね。日常にしこまれたものではなく、大きなメッセージを伝える手段としては、非常にすさまじいというか。

 問題はさて、現実には特車二課があるかどうか、ということですが。

 ……そして、この第二作目は1993年に公開されたものです。 なんというか…未来の見え方とともに、それほどまでに時代は変化していないのかと思えたり……。なんかいろいろ考えたりとか。

 なんというか……みた直後であんまりまとまってないままかいてますが、これはすげえ……。てか、DVDがほしい……。が、全部そろえるとすさまじいけれど……。うーむ。