高森太郎の日記。

高森太郎の日記です。

いやなインターネット。

 hotWired New「無料アプリの代償? 急増するスパイウェア(上)」同(下)と言う記事が。

 これは、最近出ている無料サービスの変わりに、スパイウエアを住まわせる、というような話であるが……。
 個々に出ているのは非常におそろしい。なにがってかなりいろいろ。

 なにか非常に便利な無料ソフトウエアがある。そのソフトウエアはフリーソフトであるが、しかしそれでは企業がもうからないので、その企業ではそのパソコンを監視し情報を送信するスパイウエアを同意させたうえで同時にインストールする、と言う話だ。

 これは非常に問題があると思う。つまり「この電話は無料で使えますが盗聴されてます」ということである。たとえその回線をつかってクレジットカード番号を言おうが、証券会社に株を注文しようが、弁護士に電話で相談しようが、健康相談で医者に電話しようがなにをしようが、である。

 しかも、これがコンピュータとなると、すでにかなり加工しやすい情報として得られるのだ。だから統計は簡単。また、パソコンをつかってやることのすべてが外部に漏洩するということになる。


 一番危機感を持っているのは、企業だろう。どこかの阿呆が会社のパソコンにこれをインストールし、なにごととかの情報が流れた場合、いくら統計的に処理されるなどしたところで利用されるのだから、自社の機密どころか、場合によっては顧客と結んだ機密保持規約に違反する。すると場合によっては……いや、考え方によると場合に寄らなくたって、ものすごい大損害になると考えられるのである。


 規約にOKしていればよい、と言うのは自分は間違っていると思う。なにがって、じゃあ「インストール規約」を出してOKさせれば、ウイルスだろうがなんだろうがいいってことにも過大解釈できる。

 また、コンピュータの所有者でないものが、OKしてある場合、その所有者が損害をこうむる可能性がある、というようなこと、コンピュータではなくても、そのネットワークを所有しているものが損害をこうむる可能性がある、など、これには非常に問題が多いように思う。って、ここらへんはあらゆるソフトにありえる話なんですがね。だけどものがスパイウエアだけに難しい気が。


 てか、もうちょっとそこら辺を考えてほしいとおもう。何が怖いって、別に件の会社が信用できないとかそういうはなし以前に、個人情報がためられる場所が不用意に増えること自体がリスクを増やしていると考えられる。
 べつにいいじゃん、と考えられるならいいが、クレジットカードとか、会員IDとパスワード、なんてのは非常に致命的だし。たいていの場合、ショッピングのところは
 「会員番号とIDはお客様が責任を持って管理してください。お客様の責任により他人に利用されたことによる損害は責任を負いません」とか、それに似たような条項がある。これってあたりまえで「客が車の鍵を盗まれて車が盗まれても車屋は責任を負いません」というようなことである。
 こんな漏洩があったら件の会社はもうやっていけないだろうが、結構大きなパニックになるんじゃないだろうか。少なくともたくさんのオンラインショッピングサイトなんかが対応を迫られたりして。
 まぁ、さすがにそこまではいかないと信じたいが……。


 ところで、これにソフトイーサみいたいなものを入れたらどうなるんだろ。こっそり迂回できちゃったりしないのかな。どうだろ。