okama、倉田英之『CLOTH ROAD(1)』
未来。高く発達した技術により、コンピュータが洋服と一体化した時代。世界はその服を作るデザイナーと、それを着、そして戦うモデルが支配していた。そして、それは貧富の差が広がることも意味していた。
少年、ファーガスは、WAR-KINGと呼ばれる戦いの服を作る。仕立て屋、デザイナーの見習い。しかし、半人前とさげすまれ、親方にはまだ服すら作らせてもらえない……。 あこがれの女性も春を売る……そんなスラム街で、無力感に襲われていた。 そんな時、親方が倒れたと言う知らせを受ける。 手術には250万かかると言う。そんな金はないと打ちひしがれる彼の元に、突然現れるやたらと元気な少女。彼女は、自分を双子の姉だと名乗り、そしてWAR-KINGで戦ってファイトマネーを得ればよいという。そして挑戦が始まる……。
少年、ファーガスは、WAR-KINGと呼ばれる戦いの服を作る。仕立て屋、デザイナーの見習い。しかし、半人前とさげすまれ、親方にはまだ服すら作らせてもらえない……。 あこがれの女性も春を売る……そんなスラム街で、無力感に襲われていた。 そんな時、親方が倒れたと言う知らせを受ける。 手術には250万かかると言う。そんな金はないと打ちひしがれる彼の元に、突然現れるやたらと元気な少女。彼女は、自分を双子の姉だと名乗り、そしてWAR-KINGで戦ってファイトマネーを得ればよいという。そして挑戦が始まる……。
『R.O.D』の倉田英之が脚本を担当、独特の絵を描くイラストレーターにして漫画家okamaが漫画を担当した、近未来アクション。読了。
なんというか脚本はとても倉田英之氏っぽいかんじであります。そしてそこに独特の線のokama氏+めがねでぶっきらぼうな少年+元気少女、といえばも〜〜〜〜。
舞台となる世界は、コンピュータが服と同化した世界。デザイナーはシステムを折るがごとく服を作る。そしてトップブランドが世界を支配している世界です。そしてそれはまるで高度に発達した世界が、再び中世のような身分を、貧富の差を生み出してしまったという……。
すごく世界観が破天荒でかつ独特。コンピュータ=服 プログラマ=デザイナーと言うことと、そしてWAR-KINGと呼ばれる戦いに結びつけるためにつくられたような、世界がいいかんじであります。さらに、戦いのシーンがすごく動いて伸びがある独特のokama氏の絵がぴったりあって……。かちっとかたまってない、有機物の、生きているものが戦っている感じで、主観の動き、伸びる線で描かれてます。なんというか細くて動きのある絵です。
自分は……ファーガスが、ペルリヌに憧れを抱き、同時にどうしようもない苛立ちと、閉塞感と、絶望を覚える……そのシーンにぞくぞくしました。 ペルリヌさんのあのいつも眠そうな、ぼんやりしているけれどどこか違うものをみていそうなあの目がいいな……と。
評価は10中8。 そしてやっぱりちゃんとジャンプ系の王道はたどっているんだなぁ、というところがなんとも。