冲方丁『マルドゥック・スクランブル』(全三巻)
『マルドゥック・スクランブル』(全三巻)
著/ イラスト/
発行/早川書房 ハヤカワJA
(一巻 The First Compression――圧縮 ISBN:4150307210)
(二巻 The Second Secound Combustion――燃焼 ISBN:4150307261)
(三巻 The Third Exhaust――排気 ISBN:415030730X)
(bookグループキーワード:マルドゥック・スクランブル)
バロットは、自らに施された「マルドゥック・スクランブル09」の適応による能力と、新しい環境を感じながら、すごしていく……。しかし、バロットを焼き殺そうとした男が放った、別の事件担当官の手がバロットに迫る――。
このライトノベルがすごい! でも、このSFがよみたい!でもでていて、も〜気になっていた本であります。シリーズ三巻というより、上。中、下といったかんじで、完全につながっている作品でありますので、三冊まとめて読み終わって読了であります。
この作品、SFです。そして、それと同時に、一人の少女が、脱皮して、勝ち抜いていくために、新たに生きるためへの物語であります。
実は、冲方丁氏の作品を読むのはこれが初めありますが、あらゆる面ですごい。物語の流れ、つながり、そして……ありがちな方向に流れそうで、絶対に流れないこと、読ませ方、なんかすごい。
そして、いろいろなところを、著者氏本人は「現実のほうが」と書かれていますが、しかし、それを正面から書いている感じがするところがすごい。また、キャラクターが。
自分などは普段、電撃文庫、MF文庫J周辺を中心に読む人で、ハヤカワ文庫系は、ほとんど話題になっているから、という程度しか読まないのですが、そうやって未チェックで、気になっているけど読んで無い人、とりあえず読んでください。読むべきです。
以下ネタバレ含む。
これは三冊で一つの物語です。一冊だけ買って読み、もし万が一本屋さんが開いていない時間に読了した場合……ものすごく後悔するでしょう。三冊一度に買って読むことをお勧めします。
また、冲方丁氏のサイト『ぶらりずむ黙示録』で、7月一杯まで(この期限がたぶんなにかその先にあるんだろうということを予感させますが)マルドゥック・スクランブル、プロモーションが公開されています。
評価は10中9。なんつーか自分の筆力ではよさがまったく伝わらないけれど(汗 とりあえず気になっていたらとりあえず読みましょう!