高森太郎の日記。

高森太郎の日記です。

岩田洋季『護くんに女神の祝福を! (3)』

 護くんに女神の祝福を! (3) (bookグループキーワード:護くんに女神の祝福を!シリーズ
 著/岩田洋季 イラスト/佐藤利幸
 発行/メディアワークス 電撃文庫
 (ISBN:4840226857)(高森太郎書店では『注目の新刊』のコーナーに。)


鷹栖絢子と吉村護が付き合い始めて二ヶ月、前の学園祭の二人の「ラブラブ」写真が新聞に掲載されても、絢子が大爆発しないほど、いや、それ以上のイベントがあった。それは……、生徒会のみんあんで、雪山の別荘に泊まりに行くこと。 もちろん、そこには絢子も護も行くのです。 そして、その日は、クリスマスでもあった。 しかし……そんな彼らの後ろに見える影が……。

 も〜絢子さんったらぁ、そんなにとりみだしちゃって、か、わ、い、い、わ〜(はあと  という、『護くんに女神の祝福を』の最新刊。電撃文庫5月新刊。

 つ〜か、あまあま〜感はしっかりとのこってて、つ〜か温泉ですよ?スキーですよ?貸切ですよ?そして、絢子さんと護ですよ? そりゃあもう、あまあま〜。 そして、ストーリー性もあがっていて、けっこうおもしろげ。絢子の過去……というようなその、あの。

 王道さ、王道だよ諸君!

 さらに、いままでちょとしか出てこなかった面々の個性が大爆発と言うか、一気にでてきます。主人公の妹、逸美なんか一気に出てきますし、ライバルなのか、そうじゃないのかという感じの少女も初登場。そして、いくつか物語のベースとなるストーリーというか、一巻で大きく語られていた国際情勢というか、国家的なことが出てきました。

 というわけで、以下ネタバレ含む。


 とりあえず「こここ、こんな」じゃなくって「こ、こ、こ、こんな」と口をパクパクさせる感じでかなり動揺している絢子さんに萌え〜。

 エレメンツィア周辺のことが、いかに護、絢子たちのいる周辺が平和で、日本的な空間であるかということが分かる、という匂わせる雰囲気が。さらに、ここから先、そこらへんがどのように考えてくるのか。というか良いキャラしてるな〜エレメンツィアも。

 そして、最後の最後で、護のかけらがみえます。ビストリアスという特殊なものを扱う学校に「編入」という時点で、けっこうなにかあるんだろうな〜とは思っていたけれど。

 なんかすげ〜楽しみになってきた。

 さらに、ひっじょーに生意気なことを申しますと「岩田洋季、ずいぶん巧くなったじゃねえか」という感じであり「癖と個性をしっかりと書き分けている」感じがいたしましてどんどん良くなっている感じ。文章が読みやすく、しかしところどころにあるねたって言うのかな、そういうのがこう、ぴりりと利いてくる。そして、やっぱり「灰色のアイリス」と同じ作者の本だ、って思います。

 イラストは佐藤利幸氏。融合度どうのこうのというか、すでにもうこれいがい考えられない。
 そして、今回はあの、口絵のイラストの写真があるやつなど、どれもこれも書き下ろしで、すっごく気合は言っているな〜と言う感じで、すげいい。というか生徒会長……こうやって改めてみるとすげー人だな(汗

 評価10中8。次回は「魔王」の来日だそうで……さぁ、どういうふうになるか非常に楽しみ。

 また、岩田氏はあとがきで「とても一冊分引っ張るネタにできない期末試験」ということをおっしゃってましたけど、すげ〜読みたい。いつの日か短編、いや、電撃hpに!!