僕の血を吸わないで
吸血鬼。
もし、吸血鬼が存在していたら、どうなろるだろう? それらは、どのような特性を持ちえるだろうか?
吸血鬼と言うのは、主に分類して、このような特徴を持つ
- 血を吸いいきる
- 太陽を嫌い、夜の世界で生きる
- 空を飛ぶ、怪力などの力を持つ
- 聖なるもの、十字架などを嫌う
- にんにくを嫌がる
- 強靭な生命力で不老不死である
- 胸に杭を打つことで死ぬ。
- 銀の弾により死ぬ。
- 死した後、灰になる。
これについて、するどい考察を入れているのが、本小説である。
まず、1について。これは、胃腸が弱いのではないか、と語っている。吸収することができないので、血、という、人間がエネルギーをとして取り出し、体内にめぐっている栄養路を通っているものを、吸収することによるのでは、というのである。
また、太陽を嫌う、というのは、人間が放射線に弱いように、紫外線に非常に弱い、皮膚が弱いのではないかと推測することができる。青白い肌、というのも、これを裏付けるものだ。肌に色をつけるメラニンとは、紫外線から体を守る作用があるのだ。
にんにくを嫌がる、というのは、これでは、「嗅覚が鋭いために、人よりも敏感である」という結論になっている。そして、人間と同じように、それらには好き嫌いがある、という興味深い事例が紹介されている。
また、説に対して、疑問を呈し、否定している事項もある。
胸に杭を打つことで死ぬ、銀の弾で死ぬ。
このふたつは、おそらく、人でも死ぬのではないか、と推測される。もちろん、強靭な生命力が、血液に起因し、そして、特殊な細胞がを維持している、そして、非常にもろいものであると考えれば、、心臓が停止すると、新たなエネルギーが供給されず、細胞が崩壊する。そういわれる。
この小説では、これらの仮説から、吸血鬼が必然として登場している。この小説は高度な吸血鬼の研究本でもある。