高森太郎の日記。

高森太郎の日記です。

キスまでの距離

キスまでの距離〜おいしいコーヒーのいれ方(1)
著/村山由佳 イラスト/志田正重
発行:集英社 ジャンプJBOOKS
(ISBN:4087030253) 高森太郎書店ではこちら

 自分は、イラストがあるオリジナル版の新書版を知らず、先日本屋にて思わず購入してしまった本。
 文庫になっているほうは持っているのだが、こちらのイラストがあるほうは初めてで、全巻読むに当たって再読。

 高校三年の春、和泉勝利(かつとし)は、父親の転勤と、それとちょっとの取引で、今は無き自分の母親の姉、叔母の家に居候することになる。
 そこには、従姉のかれんと、その弟丈がいあるはず。
 久しぶりにあった、5歳年上の従姉のかれんは、昔とは見違えるほどきれいになっていた。
一つ屋根の下で、勝利のことを、昔の呼び名で「ショーリ」呼ぶかれんと暮らすうち、勝利は、かれんにひかれ、そして、かれんの秘密を知り……

 いまさら自分が何かを言うことは無いかもしれない、恋愛小説の名作。純です。ピュアです。どきどきです。
 以下ネタバレを少々含む


 自分的には、年上年下なんてなんでそんなにこだわるんだよ、という感じがして、いつもじりじりしながらよんでます。だけれど、それがまたよいと言うか、もし自分が勝利なら、そこらへんどういう風に考えるだろうか、とか……。ぐぐぐ、っとはいりこんで読んでいるから、よけぐぐっと読んでしまいます。
 イラスト・装丁は、この巻では、あまり本文とは関係なさそうな、まさしくイラストと言うより挿絵と言ったほうが言い、イメージ的なイラストが中心。自分的にはこれがよかったり。これであの趣味の悪い、ジャンプJBOOKSの真赤な背表紙でなければもっといんだけど

 ともかく、自然な描写で、そんなにびっしり書いてあるわけじゃないのに、なんとなくこころの動きまで感じてしまう感じ。ひきこまれて、気が付いたら一冊読んでいる、と言う感じです。読み終わったあと、なんかこっちまでやさしいきもちになれるような……。

評価は10中8、ベッドの横の本棚にいつも並べておきます。(うちは布団だけれど)

 あと、自分個人としては、できれば新書ではなく、イラストつきで文庫として出して欲しかった。値段は一緒でもいいので。正直自分は、新書のあのサイズが読みやすいとも思えないし、かといって、あのレーベルのデザインだと、大きくすることによって、装丁の美しさがでると言う感じでも無いし。