高森太郎の日記。

高森太郎の日記です。

鎌池和馬『とある魔術の禁書目録(3)』

とある魔術の禁書目録(3)』

著/鎌池和馬 イラスト/灰村キヨタカ

発行/メディアワークス 電撃文庫

 上条当麻は、ある日、記憶には無いが、どうやら知り合いらしい少女……御坂美琴と出会う。やたらと勝気で、自動販売機を蹴っ飛ばし、あろうことかそのLevel5の電撃で自動販売機を破壊する……。なんとなく巻き込まれて、いた当麻だったが、そこに、そっくり……美琴に全くの生き写しほど良く似た少女が。妹?と思う当麻だったが、二人の間に流れる異様な雰囲気を感じ取る。
 そして、当麻は、その日の後、もう一度御坂妹に出会う。そして、その場には、『一方通行(アクセラレータ
)』と呼ばれるレベル5の超能力者が……

 人間の本来持たぬ能力『超能力』を引き出すために作られた学園・学術都市を舞台にした物語、とある魔術の禁書目録(インデックス)三冊目。9月発売の電撃文庫新刊。


 といいますか、わ〜い!やっと「ビリビリさん」こと御坂美琴が登場ッ、そして、今回はヒロインでありますよ! 今回はレベル5の超能力者、御坂美琴と、そして御坂妹がヒロイン……そして、もう一人の『一方通行』と呼ばれる、レベル5の超能力者が……。

 というか自分は美琴、なんというか久しぶりに使いますが、『萌え〜』ですよなんといってもですね、とりあえずあ〜書きたいけどネタバレはやばいと言うかなんというか。

 あ〜あ〜あ〜。あ、今回はインデックスや、巫女な少女なども、ほとんど出てきません。が、そんなことはどうでもいいくらいに美琴が、美琴が。そして、ストレートな展開です。王道です。

 えっと、ちょっとえらそうに書きますが、やっぱり……一巻二巻で感じた荒削りさは相変わらず。意図的にやっているのかもしれませんが、「あ〜これいらない」とか、この一行のおかげで思いっきり素になっちゃった、とか思う部分が多々(汗 ですが、しかし、それでもやっぱり魅力的でもやっぱりこの得体の知れないパワーが。自分は結構楽しく読みました。なのでこれから期待……って前、一巻のときも自分そんなようなことかいてますな〜(汗 だけど、あとちょっとでもっと万人向けになる気がする。だから、今はやっぱりその、そこら辺が出ているので読む人を選ぶかな〜とはちょっと……。

 二巻よりすごくおもしろかった。そして、一巻、二巻に比べてすごくストレート。

以下ネタバレ含む。

 というか、けっこうスプラッターであります。そして王道というかほとんどパターンみたいな話で、ストレートでよかった。
 ……さらに言うと、この作家の方はどうも、いろいろな記号、符号を重ね合わせて、計算してあえて組み合わせている気がします。が、それが筆力、さらに自分の感覚になっていないからどうもそれぞれが分離して、いまいち中途半端になっているのではないかと思う。さすがに佐藤ケイ氏、ゆうきりん氏の域まで逝けとは言わないけれど(汗 おしいな〜と(大汗
 だけど、勢いがあっておもしろくて、ところどころぞくぞくとするような情景が頭に浮かんで、そこがすごくいいかんじで、パワーがある。鉄橋で、沈んだ夜の闇と、少女、とか、人権侵害に「あんまり」とルビをふるところとか。

 そして!今回はイラストもさらに気合が入ってます。とりあえず表紙は読み終わってからあらためて見ると違った味わいがあるし、イメージをそのまんま抜き出した感じで、すごくあってていい感じ。

評価は10中7。引き続き、続きに期待。