高森太郎の日記。

高森太郎の日記です。

神野オキナ『あそびにいくヨ! (4) やめてとめてのうちゅうせん』

あそびにいくヨ!〈4〉やめてとめてのうちゅうせん (MF文庫J)

あそびにいくヨ! (4) やめてとめてのうちゅうせん』

著/神野オキナ イラスト/放電映像

発行/メディアファクトリー MF文庫J

 嘉和騎央の家が、「ねこみみうちゅうじん」なキャーティアの大使館となってからしばらく。季節も秋になりつつある日、キャーティアの最高責任者、クーネが地球に降りてくる。「やきにく」などでもてなしつつ、ゆっくりしていたのだが……しかしその場を狙ったかのように、木星軌道上のキャーティアの宇宙船では、最高責任者不在の中、重大な異変が起きていた……。 そして、時を同じくして騎央の家にも――

 神野オキナによる、ねこみみうちゅうじんとねこなアシストロイド〜な、あそびにいくヨ!の最新刊。MF文庫J8月新刊。とりあえず猫馬鹿且つラブコメ大好き人間且つSF風味大好きな自分はもうすげえ大好きでありまして。

 ついに軌道上のキャーティア宇宙船に、犬の人たちが実力行使にでます。そして、それによって、騎央たちは自力で宇宙に上がり、そしてキャーティアの宇宙船に接触しなければならなくなるのですが……。
 騎央の元にもアシストロイドがやってきました〜、その名も定やん……ええ、丁稚です。彼がなかなかいいかんじでありまして……ついでにやっぱり犬のアシストロイドもなんかいいかんじ〜。


 また、始まりはいつもより緊迫した状況ですけど、やっぱりあそびにいくヨ!あそびにいくヨ!であります。そんな彼らがななんかいいかんじ。
 以下ネタバレ含む

 というかエリスって怒らせると一番怖いかもしれない……とふと。あの一言が……。
 また、今回はアオイがついに……です。そしてエリスとアオイと……。
 なんというかよかったよかった、と。……良かったのか? あれ? 三角関係じゃ一人足りないような? というわけで彼女もがんばって!と……。
 また、なんとなくこういうノリだと、シリーズが一巻進むとリセットしてしまうような人間関係、みたいなことは良くありがちなんですが、これではそんなことはなくって、一巻ごとにそれぞれ中核となる話は終わっていて完全に続き物じゃないんだけど、しかし人間関係はきちっとつながっているのがいい感じ。一概につながっているからいいとか、切れているから悪いとかそういうことではないけれど。これでは、それがなんか成長を感じさせていいかんじであります。いやぁ、青春だなぁ、という。

 さらに! イラストは放電映像氏であります。 というか定や〜ん! また、前よりイラストの数が増えているような……? 口絵のもこもこのエリスがなんともいい感じであります。
 MF文庫Jって、もうこのイラストの人じゃないと考えられない!というのはあるけど(嘘シリーズとか、神様家族とかも)、これは合ってないような……というのは少ないよなぁ。とふと。

評価は10中8。あんまり気負わずに読める小説です!おすすめ!

 しかし……あとがきによると前後編ぐらいのボリュームを削ったとか……これは完全に一つの作品になってまして、明らかに削った後とかそういうものは自分は一切感じなかったんですが、そうやって聞くと読みたいと思うファン心理がむくむくと。自分は枝葉とか大好きでありまして。

 そういえば、MF文庫Jって上下巻とか前後編とかになっているのって見ないなぁ。なにかの戦略なのかしら。