高森太郎の日記。

高森太郎の日記です。

天野こずえ『ARIA(5)』

ARIA 5 (BLADE COMICS)

ARIA(5)』

著/天野こずえ

発行/マックガーデン ブレイドコミックス

 ネオヴェネツィアにも秋がやってきた。 制服が冬服に変わり、踊っていた灯里に、郵便やさんのおっちゃんが声を掛ける。あの灯里がはじめてネオヴェネツィアに降り立ったときに出会った郵便やさんである。
 話を聞くと、おっちゃんは船が壊れてしまい、明日の仕事ができないので、ARIAカンパニーにやってきたのだというが、しかしアリシアさんは予約で一杯。灯里はまだ一人ではお客様がのせられない。
 「私の船を貸しますよ」といった灯里に、おっちゃんは「じゃあ自主トレがてら、郵便集配しよう」という。
 そして、翌日、灯里は郵便のおっちゃんを乗せて船出する。(Navigation21 郵便やさん)

 『浪漫倶楽部』『クレセントノイズ』の天野こずえ最新作。8月発売のブレイドコミックス新刊です。

 AD2300年代。地球より地球らしい、火星にある水の都ネオヴェネツィアで、水先案内人『ウィンディーネ』みならいの少女灯里と、そのまわりの人々の物語を、すごく透明感のある美しい絵、そしてじわりとしみこんでいく、ゆっくりとしたマンガです。

 一巻ごとに季節を進んでいくARIAも、「AQUA」から7冊目で二回目の秋。火星での地球の二倍の長さのある一年を、ゆっくり進んでいきます。
 すごくゆっくりでいやされます。そして、なんというか……「恥ずかしいセリフ禁止!」な彼女とか「左手が」の彼女とか、灯里の友達も。それから、今回はちょっとしたラブロマンスも?
 また、自分はNacigation24(24話)も好き。なんか……違う厳しさがあると言うか……成長していて、だけどかわってない灯里がなんかいいなぁ。がんばっているんだけど、だけど急いでいない。それがいい。

 癒されたい方。とりあえず『AQUA』から、読んでみてください。これは分でいうことは不可能。とにかくおすすめなシリーズです。というか自分は天野こずえ氏自体のファンなんですが。

評価は10中8.5。また、ラジオドラマの続編の情報が帯、および挟み込みのチラシに出てました!期待しつつ。