高森太郎の日記。

高森太郎の日記です。

石田敦子『純粋!デートクラブ 完全版 上・下』

『純粋!デートクラブ 完全版 上・下』(bookグループキーワード:純粋!デート倶楽部
著/石田敦子(漫画)
発行/エンターブレイン ビームコミックス
(上巻ISBN:4757719086)(下巻ISBN:4757719094)(高森太郎書店では『新刊読了!』のコーナーに。)

 付き合っていた彼に振られてしまった朱音(あかね)は、その場で、大学の同級生から「デート倶楽部」にさそわれる。そこは……相手に触れることは一切禁止、一緒にいてどきどき、ときめくだけの「純粋」なデート倶楽部だったのです!

 石田敦子最新刊……というか完全版です。やっとでました……(涙)リアルタイムで追っていて、さ〜新刊が出た出た、と買ったら一番最後で「雑誌が休刊してしまったのでこの先どうなるか分かりません」と来たもんだ。しかし、それも出版社を変わって、エンターブレインから「完全版」として発売されました。
 これで少年画報社版も含めて4冊になりましたが、しかし待望の完全版、上下巻です。しかし……自分はアワーズライト休刊までしかしらなかったのですが、その後「カラフルコミックピュアガール」にわたりそれも休刊、「マジキュー」でやっと完結して、エンターブレインで完全版という……。(というかマジキューでは浮いていただろうなこれ)待ってましたよ……(T_T)よくぞ出てくれました。


 中身は「石田敦子」氏のコミックです。すごく鮮やかでふわりとした絵に、ずしりと来るテーマ。「ときめきとは」をメインに、朱音をはじめとした、デート倶楽部のメンバーが、人にときめきを提供しつつ、自分たちのときめきを探していきます。
 すこし変わった人がそろっているデート倶楽部のメンバーの、考えていること、その人のことが明かされるにしたがって、徐々に物語が進んでいくのですが……。
 やっぱりずしりとくる。そして、変わっている人たちだけど……これにちょっとづつ重なる人もいる。石田敦子氏の、心のイメージをえがきだすような独特の絵で、そうやってじっくりと描き出された物語です。

 そして! 少年画報社版だと、とんでもないところで終わっていたんですが(……真白の昔の想い人が身近に登場すると言う場面)、そこから、すべてが進んでいきます。 そして……自分が思うに、一番たいへんなのは……藤堂誠一さんではないかと……。

 少年画報社版からは、だいたい少年画報社版で1冊分くらい増えてます。なので、こういう完結版で良くある(……そう、本当によくある……涙)無理やり終わらせたと言う感じは一切無いです。じっくりかかれています。少年画報社版をかって気になっている人は、買うべきだ。(断言)

評価は10中8.5。石田敦子氏の新作はどのようになるんでしょうか……なんとなく「打ち切り」「雑誌休刊」という憂き目に会っている石田敦子氏なんですが……。追いかけていきます!