高森太郎の日記。

高森太郎の日記です。

 卒業式にともなういろいろ。

 卒業式であった。といっても、自分は今年一年、送る側である。10時からで、補講と同じ時間であったために、いつもと同じリズムで、10分前付くように学校に登校。
 近づくと、普段はたたっていない国旗と、校旗が掲揚されていて、正面にしっかりと車が止まっているなど、いつもと、ちょっとずつ雰囲気が違う。 そして、入っていくと、すでに駐車場がほとんど一杯。少々あせるが、自分は最終生産型スターレットで、斜体が小さめなのを利用して、軽自動車用のスペースに止めて事なきを得る。

 そして、入る。入ると、すでに、先生方が受付をやっている。「おはようございます」などと素通りしようとすると、プリントを渡してくださったので中に入る。そして、その中では、もうすでに、ほとんどの生徒がいるようで……あ。こりゃあ、10時から式なら、もうちょっと早めに行ったほうが良かったのか……と考えるがまぁ後悔先に立たず。

 そして、教室、というか今は会場にはいる。その中は地元の業者から借りたという紅白の幕に、上のほうに「第16回卒業証書授与式」などと書いた紙。そして段が設置してある。

 あ、「卒業証書授与式」と書いてある紙、良く見れば印刷したやつだなぁ、そうか、そういえばポスターとか印刷する大型のプリンターがあったんだっけ、この学校。などと思いつつ、待っていると、式が始まる。
 ぞろぞろと来賓が入場。ひい、ふう、みい……あ、21人もいらっしゃる。さらに、先生方も、20人とかいるよなぁ。そして、卒業生が14人と。

 式は普通に、滞りなく終わった。

  • 開式
  • 国歌斉唱
  • 専門誌称号授与式
  • 表彰状授与
  • 記念品贈呈(卒業生が、学校側にである)
  • 母体会社の偉い人で、さらに学校の理事長による、告示
  • 校長による式辞
  • 所在地の市長、商工会議所会頭で、学校の協賛会会長による来賓祝辞
  • 来賓紹介に祝電披露
  • 生徒自治会副会長による在校生送辞
  • 前生徒自治会長による答辞
  • 校歌斉唱
  • 閉式。

 というわけで、ノイズのような雑感。

 男子が入学できる地元唯一の高等教育機関、というわけで、何気に注目度が高いのか、地元新聞社が二社、とか来ていた。


 一回も教わったことが無く、さらに、入学式以来に見る先生が……(汗 あと、理事長を見るのも、入学式以来か。 もっというと、校歌斉唱も入学式以来というか覚えてない。


 また、賞だが、「理事長賞」には、日商ワープロ検定一級に、創立以来はじめて受かった方が。「校長賞」には、初級シスアド基本情報技術者療法に受かった方がお二方。
 ここまでは分かりやすいが、その後、「努力章」に三名、「清勤賞」に五名。と。努力賞は「努力しました」で、「清勤賞」は、良く学校に来ました、ってことなのだろうか? 類型11名だが、かぶっている人がいるので、8名。14人中、8名が何らかの賞を受賞ということに。 そういえば、去年の夏、初級シスアドの勉強で夏休み通っていた頃、基本情報なり、初級シスアドにチャレンジしていた二年生、三人、が努力賞になっていたのかなぁ。とかかんがえたり。


 式終了後、なぜか「僕が、そばにいるよ〜」の桜が流れる中卒業生が退場、来賓が退場し、その後卒業生が戻って、記念写真などをとった後、(さらに、父母の方々が、飾られていた花を持ち帰るために分けている間)待って、そして、授業ができるように、在校生は片付け。 って、戻しても、再び入学式の時には、やらない解けないのだけれど……。だけれど、荷物置き場に使う教室は、一般の方々の授業などに使うので、そ〜ゆ〜わけにいかないのだそうな。

 そして、二年生になる自分らだが、教室を、やっぱり移るらしい。そして、月曜日からの基本情報技術者の勉強も、その教室で、ということだった。メモ。

 さぁて……この後、4時から、地元のイベント会場(というかホテルみたいなところ)で、自治会主宰の卒業生を送る会が、4時からある。 自治会主宰といっても伝統によるものと言いうが、完全に自主的なものでは無いのだけれど、だけれど、実行委員長が計画して動いたので、すごいと思う。が、正直、自分はこういうものに出たことが無いので、どんな風なのかなぁ、と少々憂鬱と言うか、不安である。 今の時点(13時半ごろ)では「なんで自由参加なのに参加するといってしまったんだか」と思ったりしているが、まぁ行くしかないわなぁ。自分はそういうところが苦手なのであるが、まぁ行けば何とかなるさ、ということで。行ってきます。

<夜・追記> というわけで、卒業生を送る会(卒業記念パーティー)に在校生、送る側として出席してきた。

 というわけで、行けば何とかなった。なんとなく、「いってどうなるんだろう」などとぐだぐだ考えた挙句、3時20分ごろに家を出て、25分かけて会場となる地元のパーティー会場(というか結婚式場)へ。行くと友人が二人、乗り合わせてきたところにちょうどあたり、彼らと中へ行く。
 半地下の駐車場から、エレベーターホールに入ると、すでに「XX専門学校さま 二階飛蝶の間」と書いてある。で、そこでエレベーターを待っていたところ、先生ふたりとかち合わせ。その二人の先生とともに、なぜかミニサイズのエレベーターに乗り、二階へ行くと、すぐのところがそのホールであった。中に入っていく。


 正直言うと、自分はああいうところに入ったことが無い。なにか、たとえば祖母の米寿のお祝いとか、そういうのは、地元の超和風の宴会場だったりして、また、なぜか、我が姉を筆頭に、従兄弟一同ほぼすべて未婚。もしくは、自分が覚えていない小さい頃に結婚した、ということで、出る機会がなかった。
 なので、お断りしておくが、「なにってんだ、んなことあたりめ〜だっつーの」などと言わず、物も良く知らんガキがなんぞ微妙なことを書いているぞ。と思っておいてほしいな〜とか思う。

 会場に入ると、すでに人がかなり集まってきていた。一年の送る側、クラスメートのお姉さまお二人、それから、幹事役、実行委員長に立候補し、自ら先導してやっている、尊敬すべき同級生もすでに……ん? 太鼓。それも、直径がでっかい、味噌ダル(ってもわからないか……?汗 一メートルくらい)のやつがひとつ、良く見る、注くらいのが6個くらい、さらに小さい太鼓がふたつ、とすでに先についていて、ごろごろとおいてある。それに、なんぞ、地元の珍しい漢字一文字の地名が、染め抜かれたはっぴを羽織っている集団が。うは〜とそれをみたあと、会場を見る。

 九十度くいっと広がる、上と下で止めてある(蝶番じゃない)ドア、中でバスケットの試合ができるらい高い天井、それも、ナミのようにデザインされた天井で、そこから光が降りてきている。直接当たらないように、拡散させて、いるような、すべて間接照明。

 また、壁際にずらーっと料理がおかれ、円卓が4つ、余興をするステージと、挨拶などをする上段と……。そして、なんかふかふかしている床。 あれ、この感触は……。それに、そんなに絨毯の毛足がながいわけじゃないなぁ、などと考えつつ、
友人1「おれささぁ、なんかこういう感触の床だと、なんとなく気持ち悪くなるんだよね」
我「あ、俺も」
友人2「俺はそんなこと無いなぁ」
我「これってさぁ、あの、フリーアクセスってやつかなぁ」
友人1「?」
友人2「あぁ、あったね、そんなの」
我「ほら、あの床上げしてあって、その下を自由にケーブルが通せますって言うやつ」
 などと、ここまで来て、実にコンピュータ学校の生徒らしい微妙な感想を述べる。というかフリーアクセス床の話を出したのは自分であります。微妙な男だ。

 卒業生は、まだあまり集まってきていない模様だが、先生、というか送迎バスで来た人たちはすでにここにいて、そして、準備。さらに、適当に座る。自分らは、正面の段から、下座。置くの円卓につく。

 やがて、始まる。

 まず、実行委員長の同級生がまず、会長が開会宣言を、としめいし、今年度会長にされてしまい、さらに今日開会宣言をするために、背広を着てきた友人(在校生である)が壇上に上げられ、そして、こういう席である。ということを考慮してか、場が和むように開会宣言を述べ、さらに、その後、なにげに副会長が急に乾杯の音頭をとれ、と指名され、「お取りください」ともなんともいわずに、唐突に乾杯! とやり、場をぶっ壊して、(先生のなかにはええ!? おいおいなどとまじめに言う方もいたが、)会場を盛り上げ、そして、それと同時に、館内に音楽が入り、殿堂カーテンが開かれ、外から光が入り、そして、乾杯のやり直し話で、強制的に始まる。

 みな、それぞれになんぞ料理を運び始め、自分も、ゆうじんも、うろうろ、というかなれないので、どういう風にして良いものかなどとおもうが、とわからないが、友人二人は、こういうところの経験があるようで、それなりに習う。また、友人2のさらに中学校時代の知り合いが、そこに勤めていた、とか、そういうようなことがありつつ。

 そして、余興も始まる。

 余興1 太鼓
 そう、例の太鼓。実行委員長が所属している太鼓の会。 圧巻。 というか和のビートにしびれる。どくんどくんと心臓が響く。 が、床が不安定なせいか、基本的なリズムを取っていた一番でっかい太鼓が、びぃぃぃんと変な封に反響していたのが少々残念だったが、それでもすばらしい演奏と言うか、その、同級生の彼。かっこい〜とか思う。

 余興2 サックス
 卒業生の一人の趣味のサックス。 「テキーラ」と「鉄腕アトム」を演奏。一部から、なまあたたかいヤジが飛び、さらに拍手がおくられた。

 余興3 ビンゴ
 なんと、抜け上位10名に千円分の図書券がでる、というビンゴ。……なのだが、先生が4人もビンゴ。なんか先生ばかりで……すげー運と言うか、これはこれでよさげかも。

 余興のこり カラオケ

 まず、事前の仕込みで、実行委員長に「一番最初に唄え」と言われていたので、(だれかが歌いだすまでが大変なのだそうだ)ご指名で、友人2が「送る言葉」を歌い、皮切りにいろいろけっこう唄う。
 カラオケ、っていうのは、DAMだったわけだが、結構曲数があった。あれって、パーティー版みたなのなのかなぁ、とか。さすがに曲の本はきれいでした。で、歌う人探しに、一年の女性二人(司会を担当)が会場を回っていた。しかし、こういうときの曲選びって難しいようで、友人2もかなり悩んでいた。
 一番若手の先生(去年大学卒業したばかりの二年目)が唄も、さらに、その先生と、友人2が「乾杯」を最後にデュエット。「ここで、号泣するんだよな」などといって笑っている人も、いたが、少しだけ、合唱するような状態になった。そして、会場も、すこしだけ、静まる。こう、考えている人もいたのだろう。

 そうして、余興をしている間にも、食い、なにげに、ぶらぶらと。そして、自分は妙にいろいろなところを観察していたりする。


 歌にあわせて、天井の灯りの色を変えたり、光の大きさを変えたり。天井の中には、反射光から、R.G.Bの三つのネオン管があり、それの光らせ方を変えて室内に色をかけているようだ。 また、証明は電球のようだ。光量の調節ができるからそれなんだろうけど、電気代とか大変だろうなぁ、と思っていたら、完全に点灯したあとは、良く見ると電球、ネオン管の照明は消され、代わりに蛍光灯の省エネルギーの照明に切り替わっている。とか。


 また、一番後ろ、飲み物のバーの置くにある、スタンドピアノのようなシルエットの物体で、照明、音楽、カラオケ、空調とすべて制御しているようだ、とか、はじめドリンクを回すときはともかく、その後は、ウエイトレスとウェイターのお二人だけになって、それで会場を管理しているとか(全員でも、50人くらいだからなぁ)。


 先生のいつもと違う面も発見する。たとえば、女性の先生二人が、仲がいいこと。というか前から知ってはいたんだけどさ。さらに、英会話の先生と、気さくにお話しするかたがた。というか全員例外なく、ほぼ英会話できるっぽ。すげ〜。というかあたりまえですか?
 さらに、みな、結構お酌にまわっていること。というかですね、校長先生とか回ってこないでくださいよ。自分は車なので、と断るが、校長先生、進路指導などを担当される老練な先生、さらに、先輩などもつーかどうしたらいいのやら。 付き合いの酒、というのはこういうことなのだなぁ、とちょっとだけ判った気になってみたり。

 その後、さらにいろいろ。

 カラオケが終わり、終盤。謝恩会に写る。

 先生方を、ステージに上げ、卒業生が、先生方に花を配る。ちょうど、ご出席の先生は14人、卒業生も14人なので、ちょうど良く納まる。がやがやと。そして、先生が、特に、担任になった先生から、二年生に言葉。
 その途中、先生が、涙で、声を詰まらせるのも。その先生は、今は、副校長という要職につき、自分たちを一番指導してくれる先生である。そして、その先生は、10年ぶりくらいに担任を持ったが、と、その中で語っていた。これからも、立派にやってください。と。卒業生に言葉を送る。

 その後、さらに、卒業生を壇上に上げて、一本締めでしめる。ぱん、と。

 そして、その後、拍手で、送り出す。 一人一人、先生たちの前を通って、握手をしながら、そして、花を受け取り、出て行く。

 その間、ずーっと拍手をしながら、その光景を眺め、そして、卒業生を送る。




 と、いっても、その後、荷物とかあって戻って来ているんだけどさ。そして、その後、料理が余ったので、もって帰ってください〜とか言うのが、言われたりとか。そして、もったいないとかいって、自分も「なすのぴり辛いため」とか「サンドウィッチ」とか「ミートソーススパゲティ」とか「揚げ出し豆腐」なんかをパック詰めにして持って帰ったり。そのときに、すぐにケーキ、フルーツ類を確保した女性の先生の動きとか。

 その後、何気に「記念」都会って、ビンゴのカードと、なぜか自分は橋袋(……いやだってさ、そのものである、ということで記念になると思わないかい? 何気に自分はそういう細かいものを記念にしていたりする)を持って帰ったり。



 ノイズのような雑感。

 卒業生、二年生とは、ほとんど接点が無かった。学校全体でやる行司というものはほぼんど無い。接点が無いのだが、しかし、こういう場所だと、心から送り出した、と言う気分になるのはなぜだろう。
 そして、これは、「卒業生」が卒業すると同時に、在校生がひとつ学年を上がる、という儀式でもある、と思う。自分のところの専門学校は二年しかなく、そして、おそらくここにいる人のほとんど、自分も含めてほとんどが最後の学生生活を送る場所である。 そして、入って、一年して、就職活動が始まる。 本来なら、去年の12月から始まっているのだが、自分たちはまだ何もして無い。


 そして、あまり実感がわいていなかった。 そういう感じである。そのなかで、この光景、四月から、社会人となり、世に出る人たち。背広を着て、きっちりとしている人たちを送り出す。
 これが、自分の中に、なんとなくそういう、実感と言うか、感覚が沸きあがってくるような感じである。自分たちの、この学校での生活は、すでに半分が終わってしまった。そして、後は少ないのだ。学習できる時間はあまりにも短いが、そのうちに、新たに学び、就職を決める必要がある。

 気持ちを新たにしてみたり。 式というのは、そういう風に考えるには、非常に良い機会だな、とか思う。自分に重ねて、いろいろ考えるのである。

 最後に、だいぶお酒の入っている先輩が、ほとんど面識の無い自分に「後は頼んだぞ! いいところ就職しろよ」といっていた。 なにげに、ちょっと考え深い日である。そして、一期一会、という言葉を思い出す。もうすこし、先輩たちと、親しくできたらな〜とか。そして、この日、何を思うのだろう、とか。

 こうして、色々過ぎていくのだろうな。とか。