高森太郎の日記。

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二等空士物語

 二等空士物語
 著/吉岡平 イラスト/るりあ064
 発行/朝日ソノラマ ソノラマ文庫
 (ISBN:4257770120)

 昨日の「二等陸士物語」に引き続いて読了。


 天馬吾渡夢(てんま あとむ)は、さすがにパイロットにはなれなくても、飛行機に携わる仕事がしたくて高卒で入隊した、航空自衛隊の二等空士殿である。が、そんな吾渡夢が配属されたのは、戦闘機どころか空港すらない、日本海の漁業の島、胤島のレーダーサイト……。
 しかし、ネイティブに韓語が話せる吾渡夢がその場所に赴任したのは、しっかりとした理由があった――。

 吉岡平自衛隊物語第二作。今度は航空自衛隊。……なんだけど、戦闘機が出てきません。あと、ぶっちゃけいっちゃえば、表紙に出ている制服来た女性も、最後のエピローグに出てくるだけです。しっかりと野郎の割合が高い自衛隊の状況を如実にあらわしているかも(笑)

 また、自分の感覚では、前回ほどある意味なまなましい自衛隊の感じがしません。あと、ちょっとこれは……と思ってしまうご都合主義な場所が多かった。
 以下、かなり強烈なネタバレを含むことを書きます。ご注意を!


 あのタイミングで地震は無いと思う。いくらなんでもご都合主義すぎ。また、もうちょっと船の描写をリアルにすべきではないのか、などと考えてしまう。そこら辺がかなり気になった。普通だと気にならないんだけど、前回のことが、妙ななまなましさがあったので期待していた分、ちょっとがっかり。

 読了感は結構よかった。エンディングはさすが吉岡平というところか。

評価は10中5。ソノラマの吉岡平氏にもうちょっとだけ手を出してみようか。どうしようか……。