高森太郎の日記。

高森太郎の日記です。

あそびにいくヨ

あそびにいくヨ!
著者・神野オキナ イラスト・放電映像
発行メディアファクトリー MF文庫J
ISBN:4840108617 みんなの書店「高森太郎書店」ではこちら
 購入の動機は、超イラスト買い。近所の書店で買った後、家に帰ってから「あれ、シックスボルトと同じ著者?」と気付く。と。

 沖縄に住む高校生、騎央が、ある日の家の宴会の後、となりに少女が寝ていて、さらに、なんかねこみみが、近所の幼馴染と担任の女性の先生がそのタイミングでたずねてきて、そしてそのねこみみ少女は自分から「宇宙人です」となのるのだった。

 というような非常にべたな話。

 やたらと秘密結社だの、エージェントだのが登場、それがみ〜んな女の子で、偶然にも(笑)みんな身近な人たち。定番の幼馴染、めがねで文学少女なんてべたべたなものがでてきてます。あと、定番じゃないものといえば、秘密結社構成員の女性教諭、なんてのもでてきます。


 著者の神野オキナ氏も、「つとめてべたべた、単純明快なストーリー&キャラクター」とあとがきでおっしゃっていて、そういうのを意識して書かれたようです。なので、一人も人が死ぬことはありませんし、結構主人公の周りの狭い範囲で壮大な物語が動く感じ。
 ですが、結構神野色もあって、主人公と宇宙人のエリスは結構“のほほん”、という感じなのだけれど、主人公の周りにいる、サブキャラは、結構重い過去がありそうなかんじ。続編が出るとすれば、ここら辺を大きくフューチャーするのかな。

 結構素直にたのしめました。好奇心旺盛で、いろいろ見て回り、くるくる変わるエリナはかわいいし、興味があることに突き進んでいく感じが良。アクションもそれなり。ダイナミックに痛快に物語が進んで、さーっと読めました。

 惜しいのは、神野氏の小説にはいつも思うところだが、もう少し日常臭さをだせれば、もっと良くなるんじゃないかというところ。そうすれば、もっと感情移入できるのに。

 評価は10中7。

 次が出たら自分は猫耳大好き、猫みみ萌え〜人間なので、もうそれだけで無条件に買います。