天野こずえ『ARIA(6)』
水の惑星アクアのネオ・ヴェネツィア。灯里は、この星での2度目の冬。 ある日、灯里のいるARIAカンパニーに、久々の人、暁の兄がやってくる。貿易商をやっているという彼は、なんと、灯里を指名して水先案内人・ウンディーネとしての仕事をやって欲しいと依頼してきた。 それは、人を運ぶというのではなく、品物、ヴェネツィアンガラスを運んで欲しいという依頼。 そして翌日品物を取りに工房へと向かう灯里。美しいガラスに見とれているまもなく、工房の立会人と共に船を出す……。(Navigation 27 ヴェネツィアンガラス・他6編収録)
海の惑星アクアと呼ばれる未来の火星を舞台に、水路に浮かぶゴンドラで案内する水先案内人「ウンディーネ」の見習いの少女の日々の物語。AQUAの続編でシリーズ的には8冊目。
描かれる鮮やかな季節、単行本一冊に一つの季節が流れるのですが、今回は二回目の冬です
なんというか、ほっこりしました。優しい気持ちになれるというか、なんともこう、自然に無理せずに前向きになれるかんじで……中の人たちが自分のペースをまもっていて、なんか優しくなれるというか。
今回は……アリスちゃんと、アテナさんの物語と、そしてアリシアさんたちの見習い時代のお話なんかがあありました。なんというかアリシアさんたちにもそんな時代があったんだな〜みたいな。って今でも彼女は20ですけど、以下ネタバレ含む。
それから! ど〜でもいいっちゃあどうでもいいが、この本に緑の帯!邪魔だ!なにがって、緑色の無粋な帯が、美麗な表紙にかかる! この本は背景もこみで美しいのだが、しかしここではキャラクタ(アリスちゃん)にかかってるし!お〜い! しかも端っこでそろえると天野こずえの文字が微妙にずれるんですが!?
絶対これ、逆効果というかだいなしだ。てかカラー印刷のちゃんとした帯をつけてください。お願いだから、この作品に限っては。もっというと帯安っぽすぎだし。
評価は10中8。はてなダイアリーキーワード「ARIA」には「2005年映像化」ってあったけどど〜なっているんだっけ?