高森太郎の日記。

高森太郎の日記です。

アドビアクロバットに脆弱性。

 スラッシュドットジャパンの記事「Acrobatの脆弱性修正パッチがリリース」経由、adobe Acrobatに脆弱性がみつかり、修正パッチが出たそうであります。

 ところでアクロバットって何よ? というのは、Webでたまにある、クリックするとブラウザの中に何か網一つ開いて文書が出てきたりするやつだったり、あと最近ではパソコンの取扱説明書がこれであったりとかする、電子文書の事実上の標準規格であります。
 特徴として、大抵のOS向けに観覧ソフトが配布されていてどんなOSでもほぼ同じ要に見えるとか、紙の文書と電子文書のよいところをある程度持ち合わせているようなものであります。拡張子は「pdf」。

 そして、これについて脆弱性、つまり欠陥が見つかったそうであります。細工されたこのアクロバットファイルを開くと、それによって任意のプログラムを実行できてしまう可能性だそうでありまして、よーするに何でもされ放題だということであります。ウイルスを仕込まれたり、スパイウエア(パソコンの情報を盗み出すソフト)をインストールされたり、spam送信やクラック(ハッキング)の踏み台にされたりする可能性すらあります。

 これに関係があるのは、観覧用ソフトAdobe Readerと同じくAdobe製の編集ソフトAdobe Acrobatだそうであります。ので、とりあえずアップデート。


 しかし、アクロバットなど知らん、という人でも要注意。このアクロバットの表示・観覧用ソフト「AdobeReader」はかなりの勢いで業界標準で、メーカー製パソコンにはまず間違いなく標準でインストールされています。何しろ電子マニュアルは大抵これなので。また、何もいじってなければ、これはプラグインによってほぼ全てのブラウザから呼び出されて使われることがありますので、はじめから入っていると思っていいと思います。


 非常にヤバイので早めにそれが修正されている6.03アップデート。まずはAdobe Readerを起動して、ヘルプから更新……と言いたいところですが、それではまだ更新が出来ない模様。なのでAdobeの日本ページから……にもいまだ情報なし。てか実はこれ結構古い初出で、もう一週間たっていたりするのにもかかわらず、日本語情報がまったくないとい……どうにかしろよAdobeの日本よ。

 なので、英語ページから(WindowsのAdobe Reader向け)ダウンロードして、インストールする必要がある。
 本当はちゃんと英語を読んで注意事項を読んで規約(ライセンス)も読んでおかなければならないのだが、ぶっちゃけページの左側、ダウンロードのボタンからダウンロードし、念のためAcrobatおよびAdobe Reader、そしてもしかしたらどっかで起動していたりするといろいろと問題があるかもしれないので、ブラウザをはじめ他のプログラムを全部終了させてから実行すると、よく見るインストーラーがでて後はNext...Fnishで出来る。自分のところは正常に稼動中であります。(Windows XP SP2)

 しかし……できたらこういうの、Adobe Readerから「更新」でアップデートできるようになるまで、せめて各国語のページがそろうまで公開しないでほしい。もちろん、すでに脆弱性を利用した事件が発生していると言えば別だろうが……。
 でも大抵の人はメールでPDFが添付されてきたとき信用して開いてしまうような気がするなぁ……。危ないって。
 Adobeはアクロバット(PDF)文書を積極的に公文書等で利用してほしいとどんどん進めている。そして、そのフォーマットの優秀さから、もうかなりの部分で採用が進んでいる(ファイルの構造自体はオープンな規格なのだ)。なので、公的な資産であると言う風にもいえるようになってきている。よって、それなりの責任を果たしてほしいと思う。


 ちなみに、Adobeのアクロバットと似たような位置に存在するものとして、マクロメディアFlashがある。これも大抵のパソコンには標準でインストール……はされないにしても、事実上パソコンでブラウズするときに、Flashが無ければ不便であるシーンは多くて、大抵のものには入っている。
 そして、Flashにも実はたびたび脆弱性が発見されていたりする。現在のところの最新バージョンは7,0,19,0だが、セキュリティー脆弱性対策済みのバージョンをインストールしていなかったりしても、あまり実用上は不便が無いのであんまり意識しなかったりするが、たまには今のバージョンを確認できるaboutのページや、必要に応じてダウンロードページでダウンロードしたりしたほうがいかもしれない。