高森太郎の日記。

高森太郎の日記です。

賀東招二『フルメタル・パニック!(15) つづくオン・マイ・オウン』

つづくオン・マイ・オウン―フルメタル・パニック! (富士見ファンタジア文庫)

フルメタル・パニック!(15) つづくオン・マイ・オウン』

著/賀東招二 イラスト/四季童子

発行/富士見書房 富士見ファンタジア文庫

 新生徒会発足へ向けて動き、陣代高校は新たな体制に動く。 それは、三年である生徒会長が、引退するということであった。 そして……宗介は、屋上へと呼び出される。「もう無理だと思うよ」……。
 そして、あちこちに生じていたひずみが一気にあふれ出す。ミスリルの、宗介の、かなめの周りで。 一気に戦場へと変質する日常。ついに戦場となる街。アルガムは、かなめを確保せんと動き始め、そしてミスリルの連絡すら途絶える。 ついに二人だけになった宗介とかなめは……。

 すべてが日常を壊して戦いへと行く、『フルメタル・パニック』シリーズ15冊目。10月発売の富士見ファンタジア文庫最新刊。

 今回は……ついに、街が戦場になります。そして、アルガムが、ミスリルに対し一気に構成にでます。 なんというか……いままで気付いてきたこう、フルメタル・パニックの、四面楚歌とか、そういう富士見ファンタジアに連載されたギャグ編みたいなものを一気にぶち壊すというか、そちらと、こちらが融合するというような雰囲気で……なんというか決着へと走っていく感じ。

 というかよんでいてぞくぞくする。そこにあるのが当たり前、おやくそく、みたいなものがぐっと色を濃くし、それがどさっと現実としてのしかかってくる……。

 う〜んと、欝展開というほどじゃないですが、なんというか……すべてが一つのことに対して絡んでいく感じ。そしてそこで、いままでおこったことが全てそこに存在して、かかわってきている。

 以下ネタバレ含む。

 そして今回抜群にかっこいいのが彼女……、テレサ・テスタロッサ大佐であります。 ミスリルも攻勢にさらされる……。 物語はこれで後戻りができなくなりました。 もうこの先は時間をさかのぼらないとギャグ編と言うか、日常編のほうは出なくなる。
 そして……最後の登校のシーンには……ちょっとぐっときてしまったり……あ〜、どうなるんだろう。

 あとがきによると、次巻で最後ということではないそうですが……。すごい。
評価は10中8.5。圧巻。