高森太郎の日記。

高森太郎の日記です。

冲方丁『カオスレギオン 01』

カオス レギオン01 聖双去来篇 (富士見ファンタジア文庫)

カオスレギオン 01』

著/冲方丁 イラスト/結賀さとる

発行/富士見書房 富士見ファンタジア文庫

 ジークとノヴィア、アリスハートの三人は、聖地シャイオン、非常に豊かで、華が咲き乱れる、そして美しい湖を持つ都市へと向かう。 ジークは、反乱者に糧食や武器を広範囲にわたって提供している者たちを捜していた。そしてその果てにたどり着いたのが聖地シャイオン……。
 そこで、旧知の領主と再会するジーク。そして、ノヴィアは、その領主の息子で、車椅子に乗っているレニオスと、そんな彼に影のように付き添うトールの二人に出会う。 そしてレニオスと親しくなるノヴィア。しかし、レニオスは、自らの中に父への憎悪を抱いていた――。(シャイオンの怪物)

 冲方丁カオスレギオンシリーズ、三冊目、読了。中編一編に長編一編、といってもいいくらいのボリュームです。「在りし日の凱歌」と「シャイオンの怪物」の二編を収録。

 在りし日の凱歌は、ジーク、ノヴィア、アリスハートの三人は、紋章を授賞式に望むノヴィアのために、銀の乙女総本山である、マグノリア大聖堂に滞在し、そしてそのための審査を受けます。
 そこで、なかなかいいキャラしているおばさん……といっちゃいけないか、銀の乙女の最高位の女性も登場し、舞台は今までに無いくらい平和なかんじ。だけど、ノヴィアにとっては……。あの野郎、おそらくノヴィアは絶対出来ないと踏んでああいうことやってやがるな、と思うわけですよ。 と、暴言を吐いてみる。そして、銀の乙女の最高位の女性は、すばらしい方だと思う。

 そして、三分の二を占めるシャイオンの怪物は、ジークとノヴィア、アリスハートの三人は、シャイオンという都市に行きます。そこで、ジークは旧知の人物に出逢い、そしてノヴィアについても……。
 そして一人の少年とであいます。これがも〜! 愛らしい面と、そしてもう一つの面を持っている少年で、そして、ノヴィアとその少年レニオスは近づいていくのですが……。

 なんというかすさまじい。厚さも密度も結構高いです。だけどすごく勢いがあって……。また、ジークとノヴィアの信頼関係、それから今回なんか一番苦労しているんじゃないかと言う気すらするアリスハートの三人が、戦いのなかでほほえましくっていい感じ。

評価は10中8。さ、次も用意してあります。よみますよ〜!